紅葉の色をキレイに出す!PLフィルターとは?
PLフィルターとは?
「Polarized Light フィルター」の略です。和訳すると「偏光フィルター」。
釣りをしている人なら良くご存知かと思います。
偏光レンズのサングラスをかけて水辺を見ると、表面の反射が無くなり水中のどこに魚がいるか分かるのです。
偏光レンズの見え方
「普通のレンズ」と「偏光レンズ」の見え方の違い|メガネ MURATA
http://www.megane-murata1961.com/polarized-lenz.html
こちらのメガネ店のサイトに分かりやすい比較がありました。
PLフィルターも同じ原理です。水面に写る景色の反射を取り除きスッキリ水中を写せます。
では、なぜこれが紅葉の色を出すのに効果的なのか?
葉っぱの反射を防ぐPLフィルター
光が反射し赤色がキレイに出ていません。
このようなシーンで本来の赤色をもっとキレイに撮りたいな!と思う場合にはPLフィルターを使います。
なぜ赤色が出ないのか?
紅葉した葉っぱからは、赤色成分の多い光や乱反射した赤色成分の少ない光がレンズに入ってきます。
また葉っぱの面の角度がそれぞれ違うことにより、実際は同じ色なのにしっかり色の写らない場所もでてきます。
PLフィルターを使って、入射光を制限する
PLフィルターを使うことで、さまざまな角度から入ってくる光を制限することができます。
これにより色がはっきり出なかった葉っぱもしっかり写すことができます。
PLフィルターの活用シーン
青空を青く
空の光も乱反射しています。青をしっかりみせるにはPLフィルターは効果的です。
花や植物の色を鮮やかに
光の反射部分を抑え花や植物の色をしっかりみせる。
日中の風景を鮮やかに
山並みや町並みをしっかり色を出して撮る。※夜は効果がありません。
水面を入れての風景で映り込みをコントロール
サージュラーPLフィルターを使えば、水面の映り込み具合をコントロールできます。
地上からの水中の様子をしっかり
太陽の角度によりどうしても反射が気になる場合はPLフィルターを使います。
窓越しの外の様子(中の様子)をスッキリみせる
ガラス越しの景色はどうしても反射が気になります。自分の撮りたい角度で反射もコントロールするにはPLフィルターを使います。
PLフィルターの使い方
イメージとしては一方向にブラインドのように線が入っていると考えて下さい。
これを回転させることで反射光をコントロールします。
構造としては2枚のフィルターが重なっており、その外側だけを回転させます。
ほとんどの場合はレンズ先端へのねじ込み式
魚眼レンズのように前玉が飛び出しているレンズや大型の望遠レンズは別ですが、
ほとんどのレンズには先端にネジきりがあり、そこへPLフィルターをねじ込みます。
ねじ込んでレンズと固定させたら、被写体へレンズを向け、フィルターを回転させ反射を取り除きます。
※安いフィルターなどは回転する仕組みがない場合があり、それは買ってはいけません。
反射を最大限に取り除くには?
日差しの強い中、ファインダーやモニターでPLフィルターの効果を見るには難しいです。
しかし、PLフィルターが最大限に効いているときは暗くなる特性があります。
これはファインダーでも感じるくらいです。(露出が1〜2段分くらい暗くなる)
フィルターを回転させ一番暗く感じたら、そこがPLフィルターの効果が最大になっている角度です。
もし効果が見られない場合は?
太陽の角度を確認して下さい。もちろん曇りの日などはほとんど効果がありません。
カメラの頭を太陽の方へ向け、ファインダーを覗いた先に見える範囲がPLフィルターの効果が高い角度です。
また水面やガラスの反射は、その面から30〜40度の角度でカメラを構えると、PLフィルターの効果が高いです。
デジタル一眼レフカメラには「サーキュラーPL」を!
PLフィルターはフィルム時代からあるものです。
同じPLと書いてあるので使えるだろうと、古いPLフィルターをデジタルカメラで使うと「測光、AF、ホワイトバランスなど」が誤作動してちゃんと撮影できない場合があります。
厳密には違うものなのでデジカメには「サーキュラーPL」を使用してください。